おはこんムシャ~
あなたの急所にアクアジェット!
何者なムシャ?グソクムシャで~す!
今回はボクの専用技「であいがしら」についてお話しするよ~
内容について
皆さん、「であいがしら」の虫要素ってドコッ!?と一度は思ったことがあるのではないだろうか。名前はもちろん、技の内容もむしに関係するものではない。
goo辞書によれば「であいがしら」は
出合ったとたん。出合い拍子。
という意味で普段私たちが使っている以上の意味合いはない。英名は「First Impression」で直訳すると「第一印象」、これまたむしタイプ要素がどこへやら…
当時の英語圏はこの技を見てどう思ったのだろうか(WHY JAPANESE PEOPLE)
そんな謎を解消すべく三日三晩わるだくみしていたところ、私はこの謎の正体に気づいてしまった。これから発表する説は、数百年にもわたって謎に包まれていたグソクムシャの真実を紐解く歴史的な大発見であると確信し、ポケモン学会も追放の覚悟の上発表を行う。
”概念”について
ここで自分の説を紹介する前に”概念”の考え方を導入したい。イメージと言い換えてもよいだろう。
説明の前にまず具体例から始めよう。簡単な連想ゲームである。次の4つの単語から何が想定されるだろうか。
「しましま」「いちご」「水玉」「紐」
聡明なる読者の皆さんはもうくっきり頭の中にイメージが沸き上がっているのではなかろうか。
そう、パンツである!!!!
パンツを明示していないのにパンツが思い浮かんでしまったのである。そしてこれこそが”概念”である。
もう少し詳しく説明するならば「ある事象に根付くイメージや連想から特定の何かが思い起こされること」をここでは概念と定義し、これから述べる説を”概念理論”と呼ぶことにする。
であいがしらにおける”概念”
それではここで本題に戻ろう。グソクムシャが初めて登場したアローラ地方において、技「であいがしら」を使うポケモンは、グソクムシャ一種類のみである。これが何を意味するか?
そう、アローラの民やポケモンからすれば「であいがしら」から思い起こされるのはグソクムシャであり、むしタイプのイメージなのである。もっといえば技名が定まっていなくともよい。「バトルが始まってすぐ撃たれる強烈な先制技」に対してグソクムシャが結び付けられており、そこからタイプとしてむしタイプが連想されるようになってきたのである。そしてこれこそが「であいがしら」における”概念”である。
すこし堅苦しい話になってしまったが、視点を変えてみよう。
もっともな反論として考えられるのは『「であいがしら」を様々なポケモンに撃った時に受けるダメージ量などから、相性を判断してむしタイプであることがわかったのではないか』ということである。
簡単に言えば「であいがしら」とグソクムシャのタイプには関連がなく、あらかじめ「であいがしら」に固有のタイプが備わっておりそれがむしタイプであるということである。
確かにもっともらしい意見と言えるだろうが、それは技「かみつく」が違うことを示している。
タイプは第一世代ではノーマルだったが、第二世代からあくに変更された。
とのことである。これは技に初めから固有のタイプが定まっているという説では説明不可能であるが、”概念”を用いれば説明可能である。要するに「かみつく」に対する認識が昔のカントー地方から変遷したのである。以下の図をご覧いただきたい。
第一世代
第一世代~第二世代
第二世代以降
(泣いてるゲンガーたち可愛くないですか)
上の図でおわかりいただけただろうか。
「かみつく」の”概念”が変化したことにより、技の”概念”がノーマルからあくへと変化したというのが、概念理論によるタイプ変化の説明である。
「であいがしら」はみずタイプ?
ここまでの内容を理解して当然湧き上がる疑問がある。グソクムシャはむし/みずタイプである。「であいがしら」からグソクムシャが思い起こされるのなら、みずタイプでも良いのではないだろうか。当然その通りであるが、これも”概念”の捉え方である。
ここで「であいがしら」がみずタイプの先制技だと想定してみよう。
みずタイプの先制技…みずタイプの先制技…
読者の中には「であいがしら」以外の技が思い浮かんでいるのではないだろうか
・・・
・・・
・・・
そう、みずタイプの先制技として真っ先に思いつくのは「アクアジェット」であろう。
実はタマゴ技なので遺伝がめんどくさい
そして「であいがしら」と「アクアジェット」は威力、モーション、繰り出せる場面どれをとっても『異なる』のである。そして『異なる』というのがミソである。アローラの人やポケモンはグソクムシャの「であいがしら」を見て「あぁ…グソクムシャはアクアジェット以外に強力な先制技を使うんだなぁ」と思ったに違いない。
そしてその「アクアジェット」と『異なる』先制技に対して、みずタイプではない方のタイプの”概念”を持っても何ら不思議ではないと考える。
私たちにもっと身近な場面で『異なる』という感覚が認識に影響を及ぼす例がある。
それが「ぶり」と「はまち」である。
知っている人は知っているだろうが「ぶり」と「はまち」は同じ魚で、ただの出世魚であり成長の度合いにより名前を変えているだけである。しかし実際には「ぶり大根」というが「はまち大根」と言わないようにあたかも別の魚であるかのように扱い、そう認識している人すらいる。
宝石の「ルビー」と「サファイア」や、災害の「台風」「ハリケーン」「サイクロン」も呼び名が異なるだけで本質的には同質のものである。
そしてこの『異なる』という”概念”が技「であいがしら」のタイプに影響を与え、それでむしタイプになったのだ(と私は考えている)。
もしもの話ではあるが、グソクムシャのタイプがほのお/みずタイプであったら「であいがしら」はほのおタイプだった可能性も否定できない。
ガラル地方では
これまでの説明で”概念理論”における「であいがしら」がむしタイプの理由について理解していただけたと思う。
ここからは少し内容が逸れるが、ガラル地方の「であいがしら」も見てみよう。
ガラル地方で現在確認されているポケモンのうち、「であいがしら」を使えるポケモンはグソクムシャを含め全11匹、そのうちむしタイプはグソクムシャとアイアントのわずか2種である。
これまでの説明をなぞるならば、ガラル地方の「であいがしら」はむしタイプ以外になるのでは…と考えられるだろう。これに私は次のような仮説を立てた。
まず11匹中、レベル技で覚えるのはグソクムシャ、ネギガナイト、タイレーツの三匹のみで残りはタマゴ技である。つまり日常的に技を見るであろうこの三匹に着目すればよい。
更にネギガナイトに関してはレベル1で覚える、つまり実質カモネギからの進化後、思い出しでないと習得できないためネギガナイトにとって「であいがしら」はありふれた技ではないということであろうから除外して考える。(グソクムシャもレベル1で覚えるが、コソクムシからの進化時にも「であいがしら」を習得することができる。)
残ったのはグソクムシャとタイレーツであるが次の画像をご覧いただきたい。
(タイレーツって脚とか多いし、虫っぽくないか…森とかでこんな虫見たことある気がするぞ…)
と思いませんか!いや思いますよね!
これは決してガバ理論ではないのである。古来よりたとえ昆虫に属さなくとも何かよくわからないものに関しては虫に分類してきたのである。(蛇、蛙、蛸、etc...)
そしてタイレーツも、足も体もなんか多いし、なんかよくわかんないので認識として虫っぽいなと思われてても仕方がない。
ゆえにガラルにおいてもこの二匹の使う「であいがしら」が”概念”的にむしタイプとなっているというのが私の説である。
Qed.
あとがき
拙い文章を最後までお読みいただきどうもありがとうございました。
元々ポケモン学会自体の存在は認知していたので、自分でも何か考察して書いてみたいなと思い今回に至ったのですが、思った以上に考察そのものと考えたことを分かりやすく文章化することが大変でした。
分かりやすく理解しやすいように書いたつもりですが、読み返してみるとイマイチ表現が微妙だったり論理の飛躍が起きていないか不安になる部分ばかりです。
ご質問、ご感想等あればTwitter(@tenpe_onlylie_)までお願いします。